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第一話 A/Bボックス・ループセレクター・パラボックス編
個人的に昔からコンパクト・エフェクターがスキで知らない間にかなりの数になっていました。マルチ全盛の今だけど、相変わらず興味の尽きない小箱の魅力について語っていきたいと思います。まず最初に取り上げましたのはA/Bボックスとループセレクター、そしてパラボックスです。とても単純なものばかりですが、意外と店頭で質問されることが多いのです。しくみは知っていても実際どんな場面で使えば良いのかわからない方も多いようです。各々の便利な使い方について考えてみましょう。
A/Bボックス
A/Bボックス
でA/Bボックスです。代表的なものにDODの270(写真1)等があります。ちょっと配線が複雑になっているもありますが、基本的にギターなどからの信号をA又はBの出力に切り替える役目をします。そうですね、鉄道のポイントのようなものと言ったらわかりやすいですか。では実際にどんな場面で使えるのか考えてみましょう。

[1]2台のアンプを切り替える。[2]チャンネルを切り替える。[3]片方の出力をチューナーに送る。[4]2台のギターなどの楽器を切り替える。

 まず、一番目の2台のアンプの切り替えに使うというのは多分想像できると思いますが、
ローランドのジャズ・コーラス
例えば出力Aにローランドのジャズ・コーラス(写真2/JC-120)のようなクリーンなアンプを繋ぎ、出力Bにマーシャルなどの歪みの強いアンプを繋いでバッキングはJCのクリーン、ソロはマーシャルのディストーション・サウンドなどと使い分けます。
 また応用として片側のJCへの出力にコーラスなどを繋げばいっそう効果的です。

二番目のチャンネルの切り替えに使うというのは、最近のアンプにはチャンネル切り替え用のフットスイッチが装備されているので実用性は低い
フェンダーのツインリヴァーブ
かも知れませんが、例えばフェンダーのツインリヴァーブ(写真)やJC-120のようなチャンネル切り換えが出来ないアンプには有効なのです。
 A、B各々の出力を各々のチャンネルに繋いでおけばA/Bボックスのフットスイッチを踏むだけでチャンネルの切り替えが可能です。

三番目の片方をチューナーに送るというのは結構ポピュラーで実際やっている方も多いと思います。確かに便利でオススメのセッティングです。なぜかと言えば、ライブの時など誰でもチューニングの狂いには気を配りますよね。多分皆さん曲間のちょっとした間にチューニングすると思いますが、度々その音でMCを邪魔していては折角の盛り上がりに水を差してしまいかねません。そんな時A/B ボックスを使えばアンプの音はバイパスしてさり気なくチューニングが出来ます。(ボリュームペダルのチューナーアウトも同じように使えます。)

四番目の2台の楽器の切り替えに使うというのは一般的ではないかも知れません。本来の接続とは逆に繋ぐのです。つまり本来のA、B各々の出力にギター等の楽器を繋いでしまいます。例えばエレキとエレアコでも良いでしょう。そしてインスト入力にアンプを繋ぎます。予めふたつの楽器にシールドが繋がっているので持ち替えはA/Bボックスのフットスイッチを踏むだけです。非常にすばやく楽器をチェンジすることが可能です。
ループセレクター
次はループセレクターです。そうですね、各メーカーから発売されていますがBOSS のパワーサプライ&マスタースイッチPSM-5やSOBBATのAB BREAKER(写真3)等を使っている方が多いですかね。機種によってループがふたつあるものやA/Bボックスの機能も併せて持つもの、バッファー内蔵タイプ、パワーサプライ内蔵タイプなどもあります。基本的にSEND(送り)とRETURN(戻り)の端子があります。使い方ですがSENDとRETURNの間に幾つかのエフェクターを挟んで使います。

効果はループ内のエフェクターを全てオンにしておけばループセレクターのループ・オン/
SOBBATのAB BREAKER
オフスイッチを踏むことで、ループ内の全てのエフェクターを一度にオン/オフすることが可能になります。例えばソロでディストーションとフランジャーを一度にオンにしなければいけなくて各々のエフェクターのスイッチを踏むのに大変な思いをしたことはありませんか?ふたつならまだしも三つ以上になると非常に困難だし肝心な演奏以外に余計な神経を使ってしまいます。またエフェクターは好きだけれども、たくさん並べて音質の劣化が気になるのでオフの時は完全にバイパスしてアンプ直にしたい人にもオススメです。
パラボックス
最後はパラボックスです。BOSSのマルチプル・ジャックJ-5(写真4)が代表的です。簡単なしくみです。ひとつの信号を複数に分ける働きがあります。

BOSSのマルチプル・ジャックJ-5
アンプを複数台使ったり、アンプのスピーカー出力端子に複数台のスピーカーを繋げたり(※アンプの出力負荷インピーダンスとスピーカーのインピーダンスに注意してください。)、また裏技でパラボックスでふたつに分けた信号をツインリバーブやJC-120等のチャンネルが独立しているタイプのアンプの各々のチャンネルのインプットに繋ぎます。こうすることで特性の異なるふたつのチャンネルをミックスすることが可能となり、各チャンネルのセッティング次第で音作りの幅が広がります。
いかがでしたでしょうか?今回ピックアップしたものは、いずれも直接音色を加工するものではありません。どちらかというと地味な部類になるかも知れませんが、使い方次第でなかなか侮れない便利ものです。是非、お試し下さいませ。今回、自分のような薄識者がこのようなコラムを書かせて頂きまして誠に恐縮しております。御覧頂いた皆さんの中には、こんなこと既に知ってるよ!とか、異なった意見をお持ちの方もいらっしゃると思います。あくまで私の個人的持論なのでお許し下さいませ。もし、このコラムが、どなたかのお役に立てればうれしく思います。御意見、御感想をお聞かせ下さい。MAK:mak@tcgakki.com まで
 

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