イザ録音。
まずは録音機材の紹介。先にお伝えしたように Apple iBook G4 と ProTools LE はニーヤ・富田の私物。必須の外付けのハードディスクにはFireWire接続の物を別途購入した。USB2.0の方がカタログ速度は速いのだが、実行速度はFireWire(IEEE1394)の方が早かったりする。今回ニーヤ・富田には終始お世話になった。
初めはドラムの入力だ。担当のブーチヤケタ・黒澤がスタンバイする。ところでなぜシロウトの彼が担当になったのか。
それは一年前・・・「運動不足の解消!」を目的にとりあえずスタジオで数回生ドラムを叩いていたのだが、手首が腱鞘炎になり断念した経緯がある。彼はこの機会に強制的にドラム練習せざる得ない状態に自分を追い込みたかったのである。
できんのかよ、ホントに。
話は録音に戻るが、生ドラムの録音は非常に難しい・・らしい。
辛いのと難しいのが嫌いは我々は、売場にあった商品のエレドラYAMAHA DT-Xに視線を傾けた。
「これにしよう♪」
アウトジャックから2本をMacに接続されているインターフェイスに接続し、いざ録音。
ありゃ、自分の音が微妙に遅れて聞こえてくる。どうやら仕様らしい。DTMの宿命か。しかしこれではプレイできない。そこで自分の音はモニターせずに、デモ曲だけ聞きながらそれに合わせてパタパタ叩いた。
1テイクが終わる頃、
ヒーゲ・田部「あの〜、バスドラがちょっと違うような・・・」
ブーチヤケタ・黒澤「あ、うん。そうね、出来ないの、リズムマシンみたいに。」
ヒーゲ・田部「・・・」
そして数テイク程で終了。いいのか、こんなので・・・と宿る空気を遮り、ブーチヤケタ・黒澤は言う。
「だっておかしいところ、Macで直せちゃうんでしょ?」
完全にソフトの編集技術に頼っている彼。
ニーヤ・富田「えっ?まあ技術的には可能なんですが・・・」
「はい、じゃオツカレ〜」
「・・・カレ」
実は後日「Roland TDシリーズ」のエレドラが入荷したのだった。こっちの方が音が良いので叩き直す事になったのでした・・・。
ブーチヤケタ・黒澤曰く、ドラムで運動不足解消にはならない!
続いてベースの録音。ダカーラ・吉羽登場。
彼はこの企画が始まった当初から
「私は裏方ですからベースで。」と決心を固めていたらしい。
スタッフにはギター人口が圧倒的であったため堅実な判断である。「ベース=裏方」の論理。うむ、リペアマンらしい。
セッティングはライン直、ベースアンプをモニター代わりにしてクリック音とデモ音を聞きながら本番開始。
1テイク、2テイク、3テイク・・・
ドライバー持ち出しオクターブ調整を始めるダカーラ・吉羽。腕はあるのだが、音程の問題と予想を反したベースラインにヒーゲ・田部とその場協議が始まる。
結局ベースを70年代のFender JBに持ち替え、更にトッサに決めたベースラインを難なく弾き終えて無事?終了。作曲者のヒーゲ・田部のイメージを尊重しつつ演奏したようだ。
ダカーラ・吉羽曰く、シンプル・イズ・ベスト。
そしてアコースティックギターの登場。ヒーゲ・田部の出番だ。
使用したのは店頭にあった、Gibson SJ 65年製。
生ギターの録音にはマイクの位置など気を使うところが多い。今回はサウンドホールに向けて一本とボディのエンドピン方向からと合計二本のマイクを使用。
やはりマイクの位置決めに非常に苦労した。目標は生音を生かした抜けの良いサウンドだ。ヒーゲ・田部本人の曲でもあるので、マイク位置さえ決まってしまえば、後は早い。
スピーカーからリズムなどをモニターできないため、ヘッドホンの片側だけでクリック音をモニターし、もう片方は外して自分のギターをモニターすることになった。そして数テイクの後終了。
この時知ったがこのデモ曲は元々アコースティックの曲だったらしい。
ヒーゲ・田部曰く、やっぱりナマはイイ!
次にラメーン・鹿子田の登場。
エレキによる、バッキングとリードソロを担当。
機材は自己所有のFENDER STRAT 70年製にFENDER/CUSTOM SHOP VIBROKING COMBO、それにBOSS OD-2とCE-3を使用。
何はともあれ初めてのレコーディング経験。バッキングで前に出てはいけないので、他の楽器を邪魔しないように、それとな〜く格好良く決めたつもりらしい。
この時点では他の音がないほとんど無く、ある意味自由にプレイ出来たかも知れない。
そしてテイクを重ねること数時間。時計を見ると夜中の1時だ!
スロー・スターターと聞いていたが、ちょっと遅過ぎないかっ!
本人曰くとにかく緊張してしまったためミスが多かった。いつもは普通に抑えられるコードが出来なくなるなど、初めて女の子と二人っきりでカラオケに行ったときくらいに緊張した、らしい。
最終的には本人も納得いったテイクが録れ、満足だったようだ。
さて後日、ソロの部分を録る事になった。
最後の4小節の担当で終わり方をどうするか、組立方など珍しく考え込んだ。
ギターはFENDER JAPAN製ハム改造ストラトにアンプはBRUNO COW TIPPER、エフェクターはBOSS OD-2と武装しテイク開始。
カンペキにイメージ通りにはいかなかったけど、まあ満足。と、ラメーン・鹿子田。
皆そうだが、終わってからああすれば良かった〜ときりがない。
録ったばかりのサウンドをCDに焼いて渡せるあたりがDTMっぽいが、まず間違いなく「もう一度、お願い」になる。便利にはなったが、終わらんなこれでは。
良い経験だったので、これを機にMTRに目覚めよっかな。by ラメーン・鹿子田。
ラメーン・鹿子田曰く、レコーディングは怖い